「マカオ」からすぐ連想されるのは、
11月に行われるマカオ・グランプリ、
ホテル・リスボアなどに代表されるカジノ、
そしてめくるめく世界遺産の数々だと思います。
週末利用の2泊3日で、3千キロ離れた、しかもトランジットのある海外旅行では、前後2日間が往復の移動日に費やされてしまうので、なかび一日が勝負となります。
そのなか日の土曜は、地図を片手に、早朝にホテルからタクシーでマカオの中心地セナド広場へ向かいました。
ここはポルトガル統治時代を彷彿とさせる南欧風でカラフルな建物が軒を並べ、路面の敷石もモザイク状にデザインされていて、観光客に人気のエリアです。
この日は春節(旧正月)とあって、街全体が派手な飾り付けとランタンにおおわれていました。
少し離れた路地裏の、地元の人が使うような店で、豚の内臓系肉うどんを食べ(あとはマックしか開いてなかったので)、

近くのカテドラル付近をぶらつき、

それから世界遺産最大の目玉、聖ポール大寺院跡へ向かいました。
途中にある狭い土産物店の雑踏を抜けると、

忽然とその遺跡が紺碧の空にそびえ立ち現れます。
息を飲むような景観です。

聖堂の正面だけ残して焼失してしまった跡が壁一枚で広い石段の先に建っているんですね。
そこを見学してから、横のモンテの丘に登りました。
山頂は開けた砦跡で、大砲がずらりと海峡に向け並べられています。いかにマカオが昔から要衝の地であったかを物語っています。

またセナド街に戻り、噴水地美食城というビルの太白楼というまともな中華レストランで昼食をとり、そのまま、タクシーで中国澳門国境のボーダーゲートへ向かいました。

中国本土へ足を踏み入れ、大陸の風に吹かれてみたいという気持ちはあったのですが、ものすごい人の数の往来と、再入国手続きに対するトラウマに、そこの通過を断念しました。
ってゆーか、向こう側に渡っても、ただ珠海市という中国の街がこのままマカオの市街地と同じように続いているだけで何も景色が変わらないのです。
この国境前広場にも各ホテルやカジノ、アトラクション施設行きのバスがたくさん待機していましたので、ヴェネチアンのバスに乗り込み、いったん帰ることにしました。
朝夕は寒いぐらいでしたが日中は20度ほどにも温度が上がり、皮のジャケットやセーターが邪魔になったので、部屋に置きに戻りたかったのです。
それと、このあとコロアネ最南端のリゾートへ行く予定なので、この最北端の国境から無料のシャトルバスで中間地点にあるホテルまで送ってもらえば、交通費も安くあがるという算段でもありました。(*^□^*)
部屋に戻って軽装になって、玄関口でタクシーに「ウェスティン」とお願いしました。
亜熱帯の樹木や花々、緑の良く整備された芝生の庭、長いビーチショア、なだらかなゴルフリンクス。
まさに「ウェスティン・リゾート・マカオ」は本物のリゾートホテルでした。
ここには、カジノもなければ、くわえ煙草で闊歩する中国人もいません。

静かに自然の風と波音を愉しむちょっとセレブな人種が滞在しています。
僕もそんな気分でロビーからオープンカフェを突っ切り海辺に出ました。
日が西に傾くなか、長い砂浜を西の外れまで歩いて行くと、そこはリクレーションエリアとなっていて、現地の人たちがバーベキューやらアウトドアを楽しんでいました。すごくみんな生き生きとして幸せそうでした。
小さなお店が海の家のようにずらっと並んでいて、網焼きでチキンや魚貝など食指を誘う匂いを放っています。
そこからは路線バスに乗ることにしました。
バス停に、停車する場所のそれぞれの写真が貼ってあるので、だいたいどのあたりを通るか察しがつき、なんとかなるなと思ったのです。
バス代は一律60何パカタでしたが、僕は小銭の持ち合わせがなく、10香港ドルを示し、これでOKか?と女性ドライバーに聞いたら、頭をたてに振ったので、お札を料金箱に入れ、乗り込みました。
外国のバスの常で、おつりは出ません。
マカオのお金の単位はパカタですが、香港ドルも大手を振って使えます。しかもレートが1対1。僕の払った10香港ドルは、日本円で125円ぐらい。
バスはいくつかの村落を抜け、次第に満員となってホテルの近くに差し掛かりました。アナウンスがないので、勘でボタンを押し、結局、フォーシーズン・ホテル前で降りました。
ここも超セレブなホテルです。有名ブランドがわんさか入ったデューティフリーがフロアを占めています。
実はここからでも僕のホテルに戻れます。かなり大きなホテル同士、通路でつながっているんですね。(~o~)/
また夜のお出かけ用に着替えることにしました。
ちゃんとジャケットを羽織り、ぴんとした新調のワイシャツで、今夜はポルトガル料理です。
先だってマカオへ来たことのある友達から得た情報で、タイパ地区の官也街にある「アントニオ」がベストとのことでした。
タクシーの運転手さんが片言の日本語を話してくれて助かりました。「カンヤガイ」で通じたのです。そのお店まではさすがに分かりませんでしたが。
狭い路地の多い賑やかで明るい官也街を歩き、何度も迷い、人に聞いたりした末、やっとこじんまりとして暖かく居心地のよさそうな目的のお店を見つけました。しかし残念ながら満席。
やっぱ、超人気店なんですね。なんといってもミシュラン香港・マカオ版で2つ星レストランです。
なので、探している過程で目に付いた「ピノキオ」という名のポルトガル料理店に入りました。

ここは大きなレストランで、お客も多く、また店員さんが感じよくて、料理も満足、ハイネケンの生ビールのあとはポート(ポルトガル)ワインも空けてしまいました。
これで夜は終わり、
・・・ではありません。
ガイドブックで調べたバーの穴場、五つ星「アルティラ・ホテル」にまたタクシーで向かうことにしました。まだ9時、宵の口です。
このホテルの38階にあるその名も「38バーラウンジ」は、マカオ半島と海峡を挟んで対面している窓の広いエレガントで快適なバーで、夜景がすばらしく、とても静か、金額もリーズナブル、ジャズの演奏も気分を盛り上げました。

あ〜あ、こんな贅沢!
幸せな一日だったなあ。(*^。^*)