2011年09月28日

富士山麓の水と空気


先日、沼津に仕事で出かけたさい、柿田川に立寄ることができました。


柿田川は富士山に降った雨が、砂礫や岩盤でろ過され、地圧によってゴボゴボと湧き出た水が、清い流れを作っているところです。


柿田川.JPG


整備された散策路を近くまで下りると、陽の光が川底まで明るく照らしている中に、水草が流れになびき、魚が遊んでいる様子がよく見えました。




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ここのところ比較的休日に時間が取れるようになったので、先々週の週末は、世田谷文学館に「和田誠展」を観にいってきました。


本のカバーや装丁やCDのジャケットなどのイラストはけっこう見慣れたものが多かったですが、それを身近で筆のタッチなど見れたのはなかなか興味深いものでした。


和田誠展.jpg



ここから芦花公園まで歩いて行きました。


この園内には、徳富蘆花の住居がそのまま残されています。

徳富蘆花住居.JPG


母屋のほか、書斎や図書の間など別棟が渡り廊下でつながっており、見ごたえ充分でした。


これだけの建物を無料で開放しているのだから、「都」はなかなかやるなと思いました。



さて、そこから新宿に出て、思い出横丁(通称:ション○ン横丁)で、ビールに焼鳥を食べて〆としてきました。


 


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実はその日の午前中はシネコンに映画を観に行ってました。



なぜかラビットものが多く(兎年だからでしょうか)、

松山ケンイチ、芦田愛菜の「うさぎドロップ」、

ハリウッドアニメの「イースターラビットのキャンディ工場」、

「ラビット・ホラー3D」の3本をやっていました。

しかも予告で、ニコール・キッドマンの「ラビット・ホール」などもあるのですから、ね、すごいでしょ?





僕が観たのは清水崇監督、満島ひかり、香川照之の「ラビット・ホラー3D」です。


ラビットホラー.jpg


どんでん返しがあり(韓国ホラー「箪笥」と同じだけれど)、まあまあおもしろかったです。


3Dなので、入場料のほか、+300円と、メガネ+100円がかかってしまいましたが。





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先週末の大きな台風あと、山中湖の知人の別荘にバーベキューに出かけました。


朝、都内を出るときは22度あった気温が、山中湖では13度、最後には11度まで下がってしまいました。
吐く息が白いぐらいの寒さです。



別荘の庭は手入れの行き届いた林の中で、ここでのBBQはすごく美味しくまた楽しかったです。


BBQ.JPG


唯一心残りは、車の運転のため飲めなかったことでした。




9月後半に、静岡県の柿田川と、山梨県の山中湖といった、富士山を挟んだ対極にある二つの場所へ行くことができました。


いずれも富士山を見ることは出来ませんでしたが、その雄大な山ふところの水や空気に触れたことで、ずいぶん元気をもらえた気がします。


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posted by のんちゃん at 18:58| Comment(2) | TrackBack(0) | 日記

2011年09月16日

Fortune teller


学生時分、帰りがけによく宿題したりレポートをまとめたりしたのが、馬場の駅前のジャズバーのテーブルでした。


あるときそこで勉強に夢中になっていて、気がついたら最終電車ぎりぎりになってしまいました。するとそこの魅力的なママさんが、家に泊まる?と僕に声をかけてくれました。


その日はなんとか最終で帰れたので、それはそれっきりとなり、それ以来なんとなくその店とは疎遠になってしまいました。




その代わり、新宿東口のグランドバー「ワイズメン」のカウンターで宿題をこなすようになっていました。


バーテンダーとも親しくなりました。彼は女性客を僕の隣に誘導したり、気分のいい男どもを近くの席に呼んだりしてくれました。


もちろん勉強どころではなくなりましたが、おかげで幅広い友達が増えました。



その当時彼らとともに遊んだのが、僕にとっての輝かしい青春の一ページとなりました。

海が好きで、浜辺にも島にも出かけました。山へはキャンプやハイキングで行き、河原でのバーベキューもよくやりました。ドライブでも方々へ行きました。
アウトドアが大好きな連中でしたが、もちろん都内でも暇さえあれば良く飲んでよく笑って、大騒ぎしました。

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バンドを組み、レコードを自費で作ったり、テレビドラマのエキストラに出演を果たしたりもしました。




そんなキラキラと元気の良かった時代の写真がたくさんセピア色となって、遺影の代わりに棺の上に飾られてありました。


彼の好きだったフォークソングがPCからリフレーンされているなか、若くして急逝した僕の大好きだった友人が、静かに永遠の眠りについていました。

先週の土曜日のことでした。





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翌日から、首筋から肩が猛烈に凝って、仕事どころではなくなり、月曜日、早退して行きつけの整骨院にマッサージを施してもらいました。


おかげでそれはずいぶん楽になりましたが・・・。


会計を済ますと、たまにここに出張して、待合室で店を開いている評判の良い占い師さんがいました。



僕は不眠症や耳鳴りのこともあり、急に肩が凝った原因(たぶん精神的なもの)も知りたかったので、生まれて初めて占い師さんの判定を仰ぎたいと思いました。

いや、本心を言うと、これらの精神的な弱い部分を全部吹き飛ばしてもらいたかったのです。
「ものすごい強い運気ですよ。全部いいほうに人生が向かっています。健康運、金銭運、家族運、仕事運、絶好調です!なんにも心配いりません。どんどん前向きにことを進めていってください」といった具合に。



しかし、算命学とタロット占いは、ことごとく僕の期待を裏切るものでした。

fortune teller.jpg


ここに書くのも滅入るほど地味な生活と忍耐を強いられるもので、ガッツでランニングを始めたり、うきうきと海外旅行に出かけたり、仕事で思い切った決断をするなど、すべて能動的なものは控えるべしとのご託宣でしたし、なにより健康面でのエネルギーが小さいうんぬん、には正直凹んでしまいました。




たぶん彼女にとってはまったく悪意のない判定なのでしょう。それはよく分かります。僕が占いに慣れていなかっただけで、たぶん慣れた人なら、それなりに自分の中で咀嚼して、良い方向に持っていくことが出来るのかもしれませんが・・・。






夜、趣味の仲間と神保町の中華屋で飲みました。口々に慰めてくれました。中には実体験に基づいてのアドバイスもあり、かなり気分がまぎれました。


持つべきものは良い輩(ともがら)で、いつまでも友達は元気で近くに居て欲しいものだと痛感しました。


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posted by のんちゃん at 16:34| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記

2011年09月05日

走ることについて語るときに、僕の語ること



最近読んだ本の中に、


「走ることについて語るときに僕の語ること」

という題名のエッセイがあります。


走ることについて.JPG


このめんどくさいタイトル。はい、村上春樹さんです。でも彼の走っているこの随筆は面白いなあ。




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僕は数ヶ月ほど前から、身体がかつてないほどムチムチしてきていました。


だいぶ前にスイミングに通わなくなってから運動というものにはいっさいかかわりなく生きてきましたが、さすがにこれではいかん、と思い始めてきた矢先、近所のお姉さんから一緒に夜走らないかと声をかけられました。う〜ん。



立て続けに、仕事関係でも刺激をもらいました。


いつも若々しくはつらつとしている40歳ぐらいの人が、実はおじいちゃんになりましたというので年齢を尋ねたら、なんと55歳とのこと。

常に海外などへトライアスロンに出かけているそうです。



僕の仕事の後輩がアラフォーで夜間の専門学校に通い、卒業するとその時間の一部を使ってランニングに夜の街に出て行くというのを知り、頭が下がりました。



テレビでも徳光さんや矢部っちが走っているのも観て、自分もやるかぁとやっとここへ来て重い腰を上げ始めたのです。



         

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竹中直人推奨の泣ける映画


「存在の耐えられない軽さ」


存在の.jpg


長編なので深夜2回に分けて観ました。


プラハの春を踏み潰したソ連進攻時のチェコが舞台の恋愛映画です。


全編英語なんですね。ハリウッドでもイギリス映画でもないのに、それも不思議。


村上春樹原作といっていいほど、恋の駆け引きとセックスが氾濫していますが、自分的には文芸作品のようで面白かった。


静かな音楽もグッド!最後のドライブシーンは竹中直人が言うようにちょっとしんみりしました。




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土曜日の夜は、恵比寿のテッドアートスタジオという小さな目立たないコンサートホールで、リヒャルト・シュトラウスのオペレッタのコンサートがありました。


シュトラウス.JPG


7、80人程度の座席は満席。


とりあえず白ワインをいただき、途中で赤ワインに切り替えました。こういうサロン的演奏会は大歓迎です。


シュトラウスの楽曲を日本語に意訳して、ストーリーを作り、ミュージカル仕立てにしてあり、とても楽しめました。




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日曜日、まだ台風の余波が残っている関越道を義姉など4人、親戚の人を乗せて、上州国定村の親戚へ向かいました。

国定村.JPG
                         (これは駅)



初めて訪ねた親戚の家は小さな陽当たりのいい平屋で、目の前には黄金色に稔った稲田が広がっていました。狭いながらも手入れの良い庭には葡萄棚もあります。

94歳になるおばあさんが一人暮らししています。


東京からの義姉たちにとは叔母にあたり、50年ぶりの再会だそうで泣き出す人もいました。


僕もその古い小さな家屋に入った瞬間、ノスタルジックで懐かしい日本のお茶の間を見て、強くこみ上げてくるものがありました。


仏壇とはいえない単なる棚の上には、自分よりも先に行った旦那さんや兄弟や息子や親族の写真が飾られていました。順繰りにお線香を上げました。


  
「七十年ぶりの旧友稲穂干す」  


おばあさんの家にあった俳句です。




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2ヶ月ほど前から耳鳴りがひどく、やっと予約が取れて今日午後、高名な耳鼻科の先生の病院へ行ってきました。


先生からは事前に自著を進呈していただいてましたので、バッチリ読了し、書き込みを入れ付箋も付け、万全の態勢で伺いました。

耳鳴り.JPG



聴力の検査と、体調(ストレス)のチェックをまずしました。



ストレスチェックはたくさんの質問に答えるような問診。

調査表が2種類のほか、STAIとかSDSとかだが、日本語が変で意味を捉えるのが難しいペーパーチェックリストもありました。



そして、さすが名うての名医さん!結果が明解に出ました。


高い周波数帯が難聴ぎみ(これは早い人だと30代から始まる)で、これが体調不良だと耳鳴りとして現れるらしいです。つまり加齢によるもので治しようがないらしいです。


とりわけ僕のように「蓄積疲労、睡眠不足、ストレス、自律神経失調ぎみ」(検査結果)だと、顕著に出るとのことで、軽い汗をかくようなスポーツをすすめられました。


それと、何時に寝ようと必ず毎日同じ時間に起きること、朝日を浴びること、ともアドバイスされました。

それで薬は一切なし!


な?なんという名医なんでしょう。最敬礼して病院をあとにしました。




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そして先生の進めてくれた運動!


そうでなくとも、僕はランニングしようと決心していたので、とてもいい契機になりました。帰社途中でスポーツ用品店へ寄ることにしました。


近所のお姉さんお薦めのランニング専門店です。


さっそく店員さんに聞いて、スターター用一式を揃えました。


アディダスのシューズ、オークリーのソックス、ミズノのパンツ、ニューバランスのTシャツ、ナイキのキャップ。

ランニング.JPG


全部で2万円弱かかってしまいましたが、これは昨日、上州へ親戚の人を乗せて行ったお礼(とガス代高速代)にいただいたお金を充当させてもらいました。さあこれで道具立ては整った。



あのおばあさんのように、一人でも孤高で素敵な人生が送れたら・・・そのためにも健康でプレッシャーに負けない自分磨きができるように・・・。



さあ、夜の街に走り出すかあ。


・・・あ、雨ね・・・。


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posted by のんちゃん at 20:22| Comment(0) | TrackBack(0) |